仁淀川
新潮文庫
宮尾登美子
ISBN 4101293171
「櫂」「春燈」「朱夏」に続く自伝小説
昭和二十一年秋、満州から引揚げてきた二十歳の綾子。
戦後の混乱と復興の中での、綾子の苦難と葛藤、
最愛の母喜和と父岩伍の死までを描く待望の長篇。
「敗戦後、夫と幼い娘とともに満州から引揚げてきた綾子は、
高知県伍川郡の仁淀川のほとりの夫の生家で暮らすことになった。
お嬢さん育ち綾子に農家の姑との生活はあわず、
心労過労から結核を発病する。
さらに最愛の母喜和と父岩伍を相次いで失った綾子のもとには、
父の日記が残された。」
満州で敗戦を迎え、夫と幼い娘と共に必死に引揚げてきた二十歳の綾子は、
故郷高知県の仁淀川のほとりにある夫の生家に身を落ち着ける。
農家の嫁として生活に疲れ果てて結核を発病した綾子に、
さらに降りかかる最愛の母・喜和と父・岩伍の死。絶望の底で、
せめて愛娘に文章を遺そうと思い立った綾子の胸に「書くことの熱い喜び」がほとばしる。
作家への遙かな道のりが、いま始まった―。
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