霞町物語
講談社
浅田次郎
ISBN 9784062730150
会いに行きたい、あの日の君に。
輝かしい青春を、僕らはこの町で生きた。
浅田次郎が初めて書いた、著者自身の感動の物語
霧はいよいよ深く、明子の髪を隈取る街灯をぼんぼりのように滲ませていた。
まったく唐突に、祖父の訓えをひとつ思い出した。
その口ぶりを借りれば、
「男てぇのは別れのセリフだけァ、ほれたとたんからきめてなきゃならねえ」
のだそうだ。
−「霞町物語」より−
青山と麻布と六本木の台地に挟まれた谷間には、
夜が更けるほどにみずみずしい霧が湧く。
そこが僕らの故郷、霞町だ。
あのころ僕らは大学受験を控えた高校生で、それでも恋に遊びにと、
この町で輝かしい人生を精一杯生きていた。
浅田次郎が始めて書いた、著者自身の甘くせつなくほろ苦い生活。
感動の連作短編集。
¥495(税別)
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