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ひとりぼっちはひとりじゃない【一書一夢】 平凡社 加藤登紀子  
ひとりぼっちはひとりじゃない
【一書一夢】
平凡社
加藤登紀子
ISBN4582831508

「書」と言葉の贈物
元気いっばいオトキさんの人生案内!!

女はいつも生まれ変わる。
闘病の末ガンで逝った夫・藤本敏夫。人生の秋の
入り口で、登紀子さん突然訪れた哀しみと孤独。
その戸惑う女心を“一書一夢”と紡いでいくと、
今を生きる女たちへの応援歌になった。喪失の
哀しみをのりこえて綴る、恢復の記録。

白い紙に筆を置いた瞬間、体のなかから何かがあふれ出し、
筆先に伝わる。
迷いがあれば筆が与太る、雑念があれば筆が流れる。
何も想わず、そこに描く言葉の意味のひとつひとつ、字の
形のもつ気配のひとつひとつに身をよせる。
すると不思議なくらいに正直に、意味や形がおのずから
そこに息づいてくる。
言葉というものは、生きているんだなあ、とそのとき思う。
歌うこととも、それはよく似ている。
言葉を声にして、舌の奥から唇へ送り出すとき、言葉の意味
と音の形が、瞬間に命をおびる。
情の深さや、志の強さではなく、ただ淡々とまっすぐに歌えた
とき、言葉も音も自分から生きはじめるのだ。
情の深さや志の強さは、その奥から輝き、動き出す。
けれども、生きるということは、とっても不確かで壊れやすい
ということでもある。
言葉はヒラヒラと揺れ動き、どんな風の中で、どんな時に、
どんな人が手渡すかで、意味も想いも風情も違ってくる。
この本の言葉が、偶然のようにあなたの体に届き、抱きしめる
ことができたり、いっしょに笑ったり、思わず泣いたりできた
らいいな、と思っている。
言葉という字のとおり、葉っぱに書かれた想いはきっと風に
乗って遠く旅することが出来るだろう。
春になれば芽を出し、夏になれば茂り、秋になれば赤く染まり、
冬にはひっそり春を待つ。そんな葉っぱでありたい。
(本書はじめにより)

目次
一章 蜃気楼
二章 いのち
三章 刻の火
四章 恋する
五章 十四句

「愛する人を喪って大丈夫ですか。」
と皆が心配してくれる。
そう確かにロケット離陸の如く故人が昇天してしまった時、
その爆風の中で途方にくれていた。
家に帰ってもひとり、朝目覚めてもひとり、新聞を読んでも、
テレビを見てもひとり。
その孤独に怯えた。けれどもそれから嵐のような毎日が続き、
ふと不思議なことに気がついた。
生涯にピリオドを打った一人の男の存在が、
これまでのどんな時より近くにある。
出逢ってからの三十数年分を今一緒に生きている!
恋していた時のように、
遠い日の思い出まてがみずみずしく、語りかけてくる。
そうしたすべての時間の粒と出逢うことで、
私のひとりは大忙しなのだ。
(本書あとがきより)
ひとりぼっちはひとりじゃない【一書一夢】 平凡社 加藤登紀子

1600円(税別
ひとりぼっちはひとりじゃない【一書一夢】 平凡社 加藤登紀子 単価 1,600円 購入数

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