あかんべえ
PHP研究社
宮部みゆき
ISBN4569620779
「娘の死霊・・・・・・・・。そりゃあおいらも初耳だ。
そうしてその娘はどうしたんだ」
岡本綺堂 半七捕物帖「津の国屋」
ここに亡者がいるんです。
見えないかもしれないけど確かにいるんです。
怖くて、面白くて、可愛くて・・・・・・・・・
涙が込み上げてしまう感動のクライマックス!
最高の時代サスペンス・ファンタジー!
深川「ふね屋」不思議ばなし
いったい誰が、こんな寒くて怖くて寂しい夢を見たのだろう?
見る間に月は瞼を閉じるように夜空のなかに姿を隠し、
あたりには真の闇が訪れた。
と、呼吸ひとつする間もなく、再び白く細い月の縁が夜空に姿を現した。
さっきと同じように膨らんでゆく。
月が満ち欠けを繰り返すのを見守るうちに、おりんは気づいた。
これは、時が経ってゆくということを意味しているのだと。
井戸の底に落とされたまま、おりんの頭上で月日が経過しているのだ。
夢かな?
だとしたら、寒くて怖くて寂しい夢だ。
誰の夢なのかな?
あかんべえ PHP研究社 宮部みゆき
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